新感染の映画超感想

新感染のあらすじ!!!(Wikipediaより)

ファンドマネージャーで仕事人間のソグ(コン・ユ)は、妻と別居し、母と、娘のスアン(キム・スアン)と暮らしていた。娘が誕生日に何を欲しがっているかもわからないソグは、何か欲しいものはないかと尋ねると、スアンは「釜山に行ってお母さんに会いたい」と言う。仕事があるからと一度は断ったソグだが、翌朝、二人はソウル発釜山行きのKTX101列車の3号車に乗り込んだ。
同列車には、ワーキングクラスのサンファ(マ・ドンソク)と妊娠中の妻ソンギョン(チョン・ユミ)、高校生野球チームのジニ(アン・ソヒ)とヨングク(チェ・ウシク)達、高齢姉妹のインギルとジョンギル、高速バス会社の常務であるヨンソク(キム・ウィソン)等が乗っていた。
KTXは5時30分にソウル駅を出発したが、発車直前に、ひとりの女(シム・ウンギョン)が異様な様子で12号車に駆け込んできた。発車直後、スアンは車窓から、ホームで発車合図を行っていた駅員が何者かに襲われる様子を目撃したが、他の乗客はそれに気付くことはなかった。
駆け込んできた女はゾンビウイルスの感染者であり、車内で倒れていたところを介抱しようとした乗務員のミンジ(ウ・ドイム)に突然襲いかかった。噛みつかれた乗務員は一度はこと切れたが、再び立ち上がり、恐ろしい形相で周囲の乗客を次々と襲い始めた。事態に気づいた乗客たちは他の車両へ逃げ出したが、感染は一気に広がり、逃げ場のない列車の中は地獄と化していく。
やがてソグは、感染者が自力で客室のドアを開けられず、また人を見ると反射的に襲い掛かる性質に気付き、ドアに新聞紙を貼って見えなくすることで感染者を中間の車両に隔離することに成功する。生き残った乗客たちは駅へ到着すれば車外に逃げられると思ったのも束の間、運転士から「次の天安牙山駅には止まりません」とアナウンスが流れる。なぜ止まらないんだと抗議する乗客たちであったが、天安牙山駅(チョナン駅)を通過する際、駅のホームで人々がゾンビに襲われているさまを目の当たりにする。
車内のテレビでは、「各地で全国規模の暴動が発生し、死傷者が多数出ている」として政府が非常事態宣言を発令した旨が報じられていた。その後運転士はアナウンスで、列車は大田駅(テジョン駅)で運転を打ち切り、軍により車内を鎮圧するため乗客は全員下車するよう告げる。ソグは仕事のコネを使い、自分と娘だけなんとか助けてくれと交渉して、教えられた別のルートで逃げようとする。しかし、娘のスアンは、他人を見捨て自分だけ助かろうとする父を咎めるのだった。
一方、バス会社の常務であるヨンソクは政府とのコネを使い、大田もすでに安全でないと知る。誰もいない大田駅に列車が着き、乗客たちが下車するなか、ヨンソクは運転士を見つけて事情を話し、「他の奴は見捨てて今すぐ釜山に行こう」と言うが、運転士は「それならば他の方にも戻ってもらわなくては」と出発を断る。
乗客たちは出口に向かうが、待ち受けていたのは全員が感染した軍の兵士たちだった。たちまち乗客たちは襲われ、次々とその犠牲になってしまう。命からがら引き返し、慌てて列車に乗った生存者達ははぐれてしまい、ソグ、サンファ、ヨングクが9号車、妊婦のソンギョン、幼いスアン、年老いたインギルとホームレス(チェ・グィファ)が13号車のトイレに、ヨンソク、姉とはぐれたジョンギル、ヨングクのガールフレンドであるジ二ほか大多数が15号車にと、感染者のいる車両を挟んで分散してしまう。
再び列車は走り出したが、携帯電話で妻の「早く助けにきて!」という悲痛な叫びを聞いたサンファと、娘もそこにいる事を知ったソグ、その先の車両にジ二がいる事を知ったヨングクは、それぞれの大切な人のため、力を合わせてゾンビのうごめく車両の中を突破する事を決意する。
どうにか愛する人たちと再会し、生存者の集まる15号車に向かった一行であったが、自分が助かる事ばかりを考えているヨンソクは「彼らが感染しているかもしれない」と思い、周囲の生存者たちを同調させ、15号車のドアを締め切っていた。ゾンビに追われていた一行は何とかドアを破ったが、サンファとインギルはゾンビの犠牲となってしまう。ソグはヨンソクを責めるが、ヨンソクは激高し、一行を連結部に締め出してしまう。悲しみに暮れるソグ達であったが、エゴにまみれ醜く言い争う人々を、再び惨劇が襲う。
列車は東大邱駅(東テグ駅)の手前で、前方の線路が破壊された列車とコンテナにより塞がれていたため停車、生き残った一同は下車して他の列車を探すことになる。停車していた客車には多くの感染者たちが残っていた。運転士は車庫でディーゼル機関車を見つけ、ヨングクとジ二も車両を見つけ乗り込み、開かない反対側の扉の窓ガラスを破っていたが、ゾンビに追われていたヨンソクと遭遇し、ジニが犠牲になってしまい、悲しみに暮れたヨングクもジニに噛まれてしまう。一方、生き残ったヨンソクは、機関車を動かしていた運転士までも犠牲にさせて乗り込む。ソグ達は突如あらわれた暴走列車に巻き込まれてしまったが、なんとか這い出したソグ、スアン、そしてソンギョンも同じ機関車へとたどり着き、追いすがるゾンビの群衆を蹴落としながら、釜山に向かい最後の走行を始める。
しかし機関車の運転室から出てきたのは、感染したヨンソクであった。まもなくヨンソクはゾンビ化してソグたちに襲い掛かり、ソグは何とか振り落とすが、その過程で噛まれてしまう。そしてスアンとソンギョンを残し、彼も機関車から飛び降りていった。
逃げ切った先では、バリケードと犠牲者が線路を塞いでいた。機関車を降りたソンギョンは、スアンと共に暗いトンネルへと歩を進める。その先には兵士がバリケード上で銃を構え、その人影が感染者であるかどうかを探っていた。引き金をまさに引かんとしたその時、スアンの歌(アロハ・オエ)が兵士の耳に届く。スアンの歌で生存者であると確認した兵士は銃を下ろし、すぐさま生存者の保護に向かう。スアンとソンギョンは数多くの犠牲が出てしまった中でも、無事釜山へたどり着くことができたのだった。

 

新感染の感想!!

序盤の不穏感を煽る描写も非常に秀逸ですが、そこからの列車でのパンデミックがあれよあれよという間に拡大していき、逃げ惑い、次に救助のために攻めていく。

この一進一退のサスペンスアクションが本作は非常に素晴らしいです。

同じ列車内アクションの『スノーピアサー』は攻める一方でしたが、本作は逃げて攻めて逃げて攻めての繰り返しで、そこはオリジナリティがあって良かったと思います。

逃げ方も列車の荷物棚を使ったりと、列車という環境を最大限に活かしていましたし、実際にできそうだなと思わせてくれますよね。

本作の感染者は、『ワールド・ウォーZ』と同様に集団ダッシュ系ゾンビですが、狭い列車環境では怖さが倍増。車両を画面いっぱいに濁流のように押し寄せる姿や、終盤の列車の後ろに集団でしがみついて引きずられる姿など、映像的な恐怖は文句なしです。『ワールド・ウォーZ』の完全CG丸出しなゾンビと違って、それぞれに人間っぽさを感じるのがまたいいです。

とりあえず列車関連でできるアクションは全部やった感じで、おなか一杯になりました。
老人に見せ場を作れる凄さ
人間ドラマが見せ場でもある本作は、俳優陣の名演も光っていました。

『トガニ 幼き瞳の告発』の名演もいまだに印象に残っている“コン・ユ”は相変わらず子どもを守る姿に迫真さがありましたし、ゾンビを拳で跳ね飛ばしていく“マ・ドンソク”は相変わらずの肉体でしたし、バット片手に戦っていく野球部員の“チェ・ウシク”も若々しい葛藤に胸をうちますし…。このそれぞれに守るべき女性がいる3人の男が攻め入っていくシーンはアがりますね。

もちろん女性陣も素晴らしく、とくにあの老姉妹。老人ってどうしてもこのタイプの映画だと足手まといになりがちですが、最後にあんな見せ場を用意してくれるとは…。

配役と同じ名前の“キム・スアン”は、韓国映画界の子役のパワーをまた見せつけてくれました。というか、もう20本以上の映画・TVドラマに出演している子なんですね。どうりであの貫禄ですよ。

でも、個人的に一番は、本作を観た誰しもが殴りたいと思うであろうCOOの男を演じた“キム・ウィソン”かな。韓国映画はこういうキャラクターを作るのがほんとに上手いですよね。

もう少し詳しく見たい方は以下を参考にどうぞ!

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